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COLUMN : 勝利への布石

イングランド対パラグアイ戦、イングランド寄りの立場で見ている立場からすると、正直勝ち点3を取れた事だけが評価すべき点だったように思う。試合の出来に関しては、はっきり言って良くはない。仮にも優勝候補に挙げられるチームがこういう危うい試合をしてはいけない。

守備に定評のあるパラグアイ相手にFW陣が今ひとついい所を見せられなかった点は、やはり課題が浮き彫りになった形だと思うし、そうなるとやはりルーニーの復帰が待たれる。現実的にイングランド代表で一番力があるFWは間違いなくルーニーだからだ。

だが、今はまだルーニーを使う時期ではない、という考え方もある。

優勝を目指すという、長期的な視点で考えてみると、一番怖いのは予選リーグでルーニーに再びケガをされる事だ。イングランドにとってルーニーの得点力というのは大きな武器であり、替えがきかない選手なのだ。

仮に決勝トーナメントに進んだ場合、彼なしでブラジルやイタリアのようなチーム相手に何度も勝つ事ができるだろうか?ルーニー抜きでその試合を想像すると、僕は正直、少し怖い。

万全を期するなら、ルーニーを温存したまま2試合目になるべく多くの得点を重ね予選突破をほぼ確実にして、2試合目と3試合目の後半に調整を兼ねてルーニーを軽く出場させたい。その上で決勝トーナメントに挑めれば、ブラジルやイタリアとの試合を想像しても、希望が持てるように思う。

イングランド優勝の可能性は、低くはないにしても、必ずしも高くはない。ならばせめて万全の状態で試合に臨んで欲しいと思うのが、いちファンとしての希望でもある。そしてルーニーがケガなく結果を出してくれれば、それは40年ぶりの歓喜の瞬間を待ち望む、僕たちイングランド・ファンにとっても最高のシナリオになるに違いない。


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